桜の知識 
[ヤマザクラ群]
【1.ヤマザクラ】
里山のサクラとして日本を代表するサクラ。宮城県・新潟県以南に分布。山形県では自生が確認されていない。奈良吉野山、京都嵐山は昔から有名。
高木になり、葉は葉縁《ようえん》に細かく鋭いが鋸歯《きょうし》があり、葉裏が白っぽい。
萌芽色は赤〜黄色まで変化が多い。
萼筒《がくとう》、小花柄は無毛。
材は緻密で固い(図7.1.1 参照)。
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サクラの花と葉の名称(ヤマザクラ)
1.托葉 2.萼片 3.萼頭 4.小花柄
5.花柄 6.冬芽の鱗片 7.葉身8.密腺 9.葉柄 10.雄しべ 11.雌しべ 12.苞 13.花弁
(牧野日本植物図鑑より引用) |
【2.オオヤマザクラ】
山形県の代表的な桜。西蔵王中腹の牧場にやや大きいものがある。寒地型の桜で本州日本海側高山帯、東北・北海道地方に分布。この種の特徴は花が大きく色濃く、葉が出るよりも開花がわずかに早いので美麗。葉および鋸歯《きょし》はヤマザクラより大きく、新梢《しんしょう》が太い。 【3.カスミザクラ】
日本全土に分布する高木のサクラで花はやや小さめで、花弁の色は白っぽいものが多い。花期が遅く、ヤマザクラ、オオヤマザクラの散った後に開花する。この種は変異が大きいが、多くはアサギリザクラ(小花柄《しょうかへい》、葉柄《ようへい》、葉身《ようしん》に毛がない)、チョウセンヤマザクラ(萼筒,小花柄、花柱、葉の中肋《ちゅうろく》、葉脈《ようみゃく》、葉柄に毛が多い。)の2品種に集約できる。山形県には、羽黒町に古木があり、八重種の自生が知られている。
【4.オオシマザクラ】
房総半島、伊豆半島など本州暖帯に分布。葉も花も大きく、葉は桜餅用に使われ、実生《みしょう》の幼木は他のサクラの接ぎ木繁殖の台木として使われる。
またこの品種のアオバザクラは、挿し木により容易に繁殖し、サクランボの台木として最も多く使われている。
[ヒガンザクラ群]
早咲きで、開花は出葉よりも早く、昔から観賞用として植栽されてきた。サクラの中では寿命
が長く、大木として残っているものはこの種が多い。
【1.エドヒガン】
日本における分布は九州中央山脈から四国、本州。花は小さいが、花色濃く、枝先が細く優美。この種にはシダレザクラ、ベニシダレザクラ、ヤエベニシダレザクラなどの園芸品種がある。
[チョウジザクラ群]
低木〜 亜高木で横繁《おうはん》性(枝が横に広がる性質)。葉は著しい欠刻状《けっこくじょう》の重鋸歯《じゅうきょし》で有毛。
【1.チョウジザクラ】
分布は関東以西の本州、まれに九州。粘着する総苞《そうほう》および大きい萼筒《がくとう》小さい花弁が着く。果実は甘味があり食べることができる。
【2.オクチョウジザクラ】
青森県から岐阜県に至る日本海側、特に新潟県、山形県、福島県会津地方に多い。花は母種より大型でやや赤みが強い。紅色に熟す果実は甘味があり、食べることができる。
【3.オオオクチョウジザクラ】
オクチョウジザクラより大きい花で香気強い。新潟県大峰山に自生。
[マメザクラ群]
【1.マメザクラ】
フジザクラで知られ、盆栽として古くから利用。小高木。枝先細く、葉は小さく、白〜淡紅色の花も小型。分布は箱根、富士、八ヶ岳の各山及び南アルプスで、リョクガクザクラ、キンキマメザクラの他、最近は園芸種も育成されている。
【2.タカネザクラ】
ミネザクラとも称し、本州中部以北の主に高山帯、北海道、樺太に分布。マメザクラとの違いは葉柄上部に蜜腺があること。チシマザクラ、クモイザクラなどの変異がある。
[ミヤマザクラ群]
1群1種。九州から樺太まで広く分布し、高木になるものもある。葉は小型でマメザクラに似るが、鋸歯の先の蜜腺と葉柄および若枝の毛の多さで区別できる。
[カンヒザクラ群]
中国南部、台湾、石垣島、久米島に分布。本邦南部で広く植栽されている。亜高木。枝太くごつごつとし、葉は葉肉厚く無毛。花は紅紫色〜桃紅色で色濃く美麗。亜熱帯の種であることから耐寒性弱く寒冷地には不向き。最近の園芸品種の交配親として広く利用されている。
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